サントリーの「響12年」の終売
「響12年」は、サントリーから発売されているウィスキーです。プレミアム・ラインのブランドであり、12年のほかにも17年、21年、30年という熟成期間を示すサブブランド名がついています。響12年はすでに生産終了となっており、メーカーの在庫限りで終売となります。そもそも「響12年」は、酒齢12年以上のモルト原酒とグレーン原酒数種類に加えて、梅酒を貯蔵した樽で熟成させた「梅酒樽熟成モルト」や、30年越の超長期熟成モルトをブレンドしたウィスキーとなります。
サントリーの響は、華やかな風味と、クセが少ない味わいが特徴であり、万人受けするウィスキーとなります。その中で響12年は、フルーティーでありながら、熟していないさわやかなフルーティーさなので、非常に飲みやすいウィスキーとなります。12年もののウィスキーすべての中でも、深みとうまみを感じるという点ではトップクラスとなります。どちらかというとあっさりとした口当たりですので、食中酒向きとなります。
ウィスキー製造には、時間がかかります。ビールなどの醸造酒であれば、製造して即出荷が可能なのですが、ウィスキーの場合には、作った原酒を何年間か寝かせなければ、出荷することができません。ゆえに、現在出荷中のウィスキーは、何年も前に仕込まれた原酒を消費して、生産されているウィスキーとなります。どこのウィスキーメーカーでも、熟成原酒の在庫には限りがあります。現在は朝ドラの影響もあって、ジャパニーズウィスキーブームの中にあり、深刻な原酒不足が発生しています。
国内における深刻な原酒不足に対応するために、各メーカーはラインナップの刷新を始めています。これまであった製品の一部を終売させて、長期熟成原酒を保全しようとする動きがあります。その結果、サントリーでも「響12年」が終売となったというわけです。響12年は、2015年11月をもって、生産を終了し、完全終売となっています。
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